しつけのきほん~犬は嘘をつくか~
みなさんこんにちは
今回は犬は嘘をつくのかという記事です。
嘘は人間だけがつくものだと言われたりしますが実際はどうなのか…。
お時間がある方は少しお付き合いください。
◆動物の世界の嘘
嘘=敵を欺く(あざむく)と仮定すると、さまざまな嘘があります。
擬態が有名ですね。木の葉や枝と色を似せる昆虫や、石に似た魚もいます。
また擬傷というものもあります。これは鳥などがわざと傷ついたように走り外敵の注意を引き、仲間を守るという行為です。
◆犬の場合
ある猟犬の話なのですが、猟が終わった帰り道、まだ物足りない、もっと遊びたいときはいきなり立ち止まって草むらに向かって獲物を狙う姿勢をとることがあったそうです。
飼い主があたりを探しても獲物の姿はなく、また他の猟犬は一切反応しなかったためこれが演技であることが分かったそうです。
◆人間の思い込みの場合
コリン・ホワード著「私のマーカス」という作品の中にマーカスというセントバーナードが出てくるのですが、耳が聞こえないふりをしていると書いてあります。
都合の悪いことは聞こえないふりをして、食器の音が聞こえるとキッチンまでやってくるというのです。
たしかに一緒に生活しているとそういった風に見えるかもしれませんが、マーカスは老齢なうえにかなりの肥満体だったそうです。
ただ動くのが億劫になっていただけで、食器の音に反応したのは食欲は旺盛だったからだと思います。
このように掘り下げて考えると人間の思い込み、という場合もあります。
大切なことは擬人化しすぎないことです。
犬はペットという枠組みを超え家族の一員。
そう答える方がほとんどです。
しかし家族の一員には違いありませんが犬と人は違う生き物です。
愛犬の幸せのため、人の感覚に当てはめ過ぎないことが大切です。
◆しつけトレーニングと嘘
犬は高い観察眼を持ち、経験を重ね成長していきます。
上で書いた猟犬も獲物を追うふりをすればまだ遊んでいられると経験上知っているからそういった行動をとるようになったのだと思います。
しつけトレーニングとは犬との駆け引きの要素が強いと私は思っています。
少し言い方は悪くなってしまいますが、トレーニング中楽をしようするわんちゃんがいます。お座りやふせのスピードがゆっくりになったり形が崩れたり。
覚えているはずなのに気分でしなかったり。
これもある種の嘘であると言えるのではないかと私は思っています。
こういった犬を見るといつも私は部活中の筋トレでいかに楽をするか考えていた自分と重ねるのですが(笑)
過去の自分は棚に上げてしっかりとわんちゃんには指導します。
嘘をついた、問題行動をおこしたその瞬間に正しい対応をすることで改善していくからです。
例えば上で書いた猟犬。猟犬が獲物を追うふりをしたとき、無視するなどリアクションをしなければ猟犬は獲物を追うふりをしても無駄だと学習しこういった行動は減っていくはずです。
いかがだったでしょうか?
実際のところ言葉を話さない犬が嘘をついているかを見抜くことは難しいですが、しつけトレーニングに取り組むことでなんとなくわかるようになります。
なぜならしつけトレーニングは愛犬と向き合うこと、コミュニケーションをとることだからです。
少しでもしつけに興味を持ってくだされば嬉しいです。
今回も読んで下さりありがとうございました。
DogTrainingGINGA代表 上石圭一郎
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